2024年1月16~3月31日の間、ヒュッテ入笠で冬期アルバイトをさせてもらいました。
短いようで、長いようで、やっぱり短かった2カ月半。
この経験を忘れないように、記憶が鮮明なうちに記録しておこうと思います。
【山小屋アルバイト】小屋選び
泊まりの山行をするようになってから、主にテント泊が多かったですが、振り返ってみるといろんな山小屋にお世話になり、どこも特色があって、楽しい思い出がたくさん。
そのなかで、「山小屋で働くとしたらココがいいな」というところが2つあり、山小屋バイトをするにあたって場所を迷うことはありませんでした。
・穂高岳山荘に応募するも、定員で断念
2023年グリーンシーズンの長期アルバイトに応募しようと、3月半ばに穂高岳山荘公式サイトから連絡したところ、「女子は定員に達しました」という旨の返信が・・・。5月の小屋開けから10月まで長期で働きたいなと思っていたので残念!初動が遅かったのを反省しました。結局、それまで勤めていた会社は辞めず、しばらく働き続けることに。
<応募理由>
・登山初めて5年目くらいの頃、槍ヶ岳から縦走して、初めて憧れの奥穂高岳に登ったときの感動が忘れられなかった。いろんな想いで奥穂に来る人たちの心に残る、良い時間を提供する側になりたいと思った。
・自分が2度目に奥穂へ登頂した山行で、西穂高に向かっている最中に仲間の遭難があり、穂高岳山荘のスタッフにお世話になったことがあった。微力ながら、僭越ながら、登山者への安全喚起ができればと思った。
・ヒュッテ入笠で働きたい!!
気持ちを切り替えて、冬季に山小屋で働けないか模索。そもそも冬期営業している山小屋が少ないので選択肢は多くないですが、以下の理由からヒュッテ入笠に迷わず応募。7月末に、ホームページの「スタッフ募集」ページから冬期バイトの連絡をしたところ、OKをいただきました。
応募フォームに自己PRや応募動機の記入箇所があり、オンライン面接や履歴書の提出は必要ありませんでした。
<応募理由>
・7年前、初めて泊まった山小屋。小屋泊の楽しさを教えてくれた場所だった。
(客室にコタツがあって冬でも暖かく、料理もとても美味しく、飲み放題しながら大いに盛り上がった)
・自分が経験したように、「居心地がよく、ここに泊まってよかった」と感じてもらえる時間を提供したいと思った。
・雪山デビュー&アイゼンデビューした、私の冬山の原点。冬山の美しさを教えてくれた場所だった。
・経験豊富な小屋スタッフや、初心者や玄人の登山者から、さまざまな山の話を聞いて勉強になりそうだと思った。
【山小屋バイト】求人を探すには
「ここに応募したい」と決まっていない場合は、求人サイト(インクノット等)を活用するのが便利。待遇や労働条件(食費や交通費の支給、休日の有無、保険、業務内容など)は小屋によって異なるので、よく調べてから応募すべし。
ヒュッテ入笠もそうですが、求人サイトに出ていない山小屋もあるため、特定の山小屋で働きたい意思がある場合は、各山小屋のホームページをチェック!
【山小屋バイト】冬期の持ち物
ヒュッテ入笠にはストーブがあって室内はそこまで寒くありませんでした。(とはいえ、外は-20℃近くになる日もあります)
また、洗濯もできたため、大量の着替えも必要ありませんでした。
・ハードシェル(上下)(※)
・ゲイター
・ニット帽
・軽アイゼン(※)
・ストック
・冬の登山靴
・ピッケル(※)
・ヘルメット(※)
・12本爪アイゼン(※)
・汚れてもいい防寒着(ダウン、フリースなど)
・汚れてもいいズボン
・暖かいレギンス
・ウールの靴下
・カバーソックス(部屋清掃時に使用)
・タオル
・生理用品
・歯ブラシ、歯磨き粉
・お風呂グッズ(シャンプー、リンス、ボディソープ、洗顔)
・保湿グッズ
・スマホ
・充電器
・お金
・健康保険証
・筆記用具
・救急グッズ
・爪切り
・常備薬
・おやつ
(※)休暇中に雪山へ行く際に使用
山小屋仕事のなかには、もちろん、トイレや部屋の掃除、厨房業務、薪運びなどがあります。
その際、衣服が汚れたり傷ついたりするのは想定内。普段の登山で着ているお気に入りの服を汚したくなかったため、ワークマンやモンベルで服を調達していったのは正解でした。